なぜドイツ人は森を愛するのか(中)
ドイツの童話や詩には、ドイツ人の森への愛が満ち溢れている。
熊谷 徹
2026.04.23
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ロマン主義の時代に生きたドイツの言語学者グリム兄弟は、約240編の童話を集めて出版した。彼らが集めた童話にも、森が頻繁に登場する。森は人知では計り知れない不思議な現象や危険が潜む場所として描かれている。「赤ずきん」が道草を食って狼にだまされるのは、深い森の中だ。ヘンゼルとグレーテルが口減らしのために親に捨てられ、魔女が作ったお菓子の家を見つけるのも、森の中である。